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執筆者の写真須賀雅子

㉝「師走」

 2020年12月31日、私は師走最後の日にこのブログを記しています。

今月の「Mako’s 話し方サロン」では、この「師走」に注目してみました。

 「師走」は一年の最後の年。年の果てから「としはつ」などから移り変わってゆき、「しはす」という音が出来上がってきたそうです。

ですから、「師走」は後に当て字として誕生し、師とは僧侶のことで、年末、各家庭に呼ばれてお経を唱える習慣があり忙しく走り回っていたことから、この漢字が当てられたという説があります。そこで私は、「しはす」を読み込んだ歌を奈良時代の『万葉集』から現代の『サラダ記念日』まで少しづつ生徒さんたちに紹介致しました。その中で、私が心惹かれたのが与謝野晶子が大正13年に出した『流星の道』という歌集の中の一首です。

 「墨の色霧降るたびに東京へ沁み入る如き師走となりぬ」

年の瀬の雰囲気を墨の色で表現し、そこには寂しさが絵になって浮かんできますが、私にはむしろ心静かな落ち着きが感じられました。

 「師走」は旧暦で12月を示しています。

現在の新暦に換算すると、12月下旬から2月上旬頃で1ヶ月程ずれていることになります。旧暦の冬は10月からで12月は最後の月にあたります。

 「師走」の他にも異称があって、「極月」「三冬月」「梅初月」など旧暦時代の季節感が感じられるものになっています。

先人たちが生み出した言葉に感心しながら見つけた異称が「春待月」です。

12月は冬の最後の月、次に訪れる季節は春なのです。

寒い冬の後には暖かい春がやってくる。

私には古の先人の声が聞こえてくるようでした。

 「いつの世も、苦難はあります。しかし心折れることなく、たおやかに生き抜いてまいりましょう」



メッセージ、お待ちしております。

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