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執筆者の写真須賀雅子

57「挑む心」

 「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎは すこしあかりて、

  むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる」

 

 今年の「Mako’s 話し方サロン 朗読発表会」は、この清少納言『枕草子』から始まりました。

今回も生徒さん達には、彩豊かな作品に挑んでもらいました。

紫式部『源氏物語』新美南吉『ごんぎつね』伊藤左千夫『野菊の墓』

古典落語『宿屋の富』東海林さだお『天ぷらそばのツライとこ』

向田邦子『父の詫び状』小泉八雲『蠅の話』『むじな』『うばざくら』

発表会本番でドキドキワクワクしながら挑んだ姿は、皆さんとても素敵でした。

お客様からお心を寄せて頂き、それが活力となったようでした。

 生徒さんの発表会の時、いつも思うことは、私自身が一番幸せを感じられるということです。ひとつの作品に約1年かけて取り組み、作品そのものだけでなく作者や時代背景にも寄り添ってまいります。その間、生徒さん達が作品世界に身を置いてゆくにつれ「挑む心」が強くなってゆくのが感じられるのです。

その時、私はこの上ない幸せを感じます。

朗読は文字を間違えずに読めたら良いのか?

そんなことはないと私は思っています。作品世界を感じ、心のカメラを稼働して

聴く人の心に映し伝える。それが朗読の難しさであり醍醐味だと思います。

 今回の発表会では、私も挑みました。

冒頭2つの作品は平安時代の古典文学です。古典は難しいという認識を私自身持っていましたから、生徒さんに発表してもらう作品としては適していないのではという思いもありました。

 しかし!やってみたかったのです。1000年前に挑んで書き記していた2人の女性に寄り添ってみたくなったのです。

清少納言と紫式部は世界中で有名な作家です。女性が漢文などの学問をする時代ではなかった時に、知識を蓄え作品に反映してきたのです。私には大きな挑みだと思われました。清少納言と紫式部の体温を感じたく、生徒さんと共に平安時代の勉強を重ねて朗読に挑みました。

発表会では原文と現代語訳を交互に聴いて頂きました。

ほんの少しでも平安時代に生きた女流作家の心が伝わったのなら幸せです。

 今年のNHKの大河ドラマは紫式部が主役となっています。

これまでの定説では清少納言と紫式部は出会ったことはないとされてきましたが、

ドラマの中では、この2人の触れ合い場面が多く、楽しんでおります。

ちなみに私の「推し」は清少納言です!



メッセージ、お待ちしております。



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